私は"wakatte tv"が好きでよく見ているのですが、その中で「指定校で入った」というワードを出て番組では「ずる~!!」となるんですが、確かに指定校で入るのって一般入試より簡単そうで、高校入試の時にそこも意識して志望校を選んだ方がいいんじゃない!?と考えました。
高校受験の志望校を考えるとき、
「この高校は指定校推薦が多いらしい」
「将来の大学進学を考えると指定校がある学校が有利?」
と悩む保護者・中学生は少なくないようです。
指定校推薦について調べた結果
指定校推薦枠を“考慮する”のはアリ。ただし“それだけ”で決めるのは危険ではと思いました。
そもそも指定校推薦とは?
指定校推薦とは、大学が特定の高校に対して出す推薦枠のことです。
- 高校から推薦された生徒のみ出願可能
- 学力試験はなく、書類・面接・小論文が中心
- 合格率が非常に高い
- 合格したら基本的に辞退不可
神奈川県内でも、私立高校・県立高校ともに多くの指定校推薦枠があります。
指定校推薦を意識して志望校を選ぶ【メリット】
① 大学進学の「保険」を持てる
指定校推薦は、
一般入試とは別ルートで大学を目指せる点が最大の魅力です。
- 早く進路が決まる
- 受験勉強の負担が軽い
- 私立大学志向の家庭には特に魅力的
「もし一般入試が厳しくても別ルートがある」という安心感は大きいです。
② 高校によって指定校推薦の数・幅は確かに違う
実際に神奈川県では、
- 私立高校(横浜隼人・英理女子・白鵬女子など)
- 中堅~上位の県立高校(川和・神奈川総合・横浜緑ケ丘など)
は、指定校推薦の対象大学が幅広い傾向があります。
高校選びの段階で
「この高校にはこういう大学への道もある」
と把握しておくこと自体は、十分に意味があります。
しかし「指定校目当て」の志望校選びが危険な理由
① 指定校推薦は高校入学後の“成績勝負”
指定校推薦は
高校に入ってからの成績上位者だけが使える制度です。
- 評定平均(ほぼオール4以上が目安)
- 出席状況
- 校内選考(希望者が複数いれば1人のみ)
👉
「その高校に入れたから使える」わけではありません。
② 指定校推薦枠は毎年変わる
指定校推薦は
- 大学の方針変更
- 学部改編
- 高校側の実績
によって、
3年後に同じ大学の枠があるとは限りません。
特に難関大学ほど流動的です。
③ 学校のレベルが合わないと逆効果
指定校を狙ってレベルを下げすぎると、
- 授業に張り合いがなくなる
- 成績上位を取れない
- 学習意欲が下がる
結果として
指定校も一般入試も中途半端になるケースもあります。
志望校選びでの現実的な考え方
✔ おすすめの優先順位
- 学力レベルが合っているか
- 校風・授業・進路指導が合うか
- 一般入試の大学実績が安定しているか
- +αとして指定校推薦枠を見る
指定校推薦は
👉 「使えたらラッキーな選択肢」
として考えるのが最も現実的です。
指定校推薦をやや重視してもいいタイプは?
次に当てはまる場合は、指定校推薦を意識した志望校選びも十分アリです。
- 定期テストが得意
- コツコツ型で評定を取りやすい
- 私立大学志向が強い
- 部活・学校活動も重視したい
- 早めに進路を決めたい
この場合は
「指定校が多い × 自分の学力帯に合う高校」
を選ぶことが重要です。
指定校推薦がある高校の例
◉ 横浜市立東高等学校(ひがしこう)
✔ 指定校推薦の進学目安・例として
横浜市立大学(国際教養・国際商・理学など)、
MARCHレベル(明治・法政・中央・青山学院など)、
東京都市大学・芝浦工業大学・東京農業大学 など多数大学への推薦進学実績が紹介されています。
➡ 上記は進学実績例ですが、「指定校推薦」で出願できる大学としても活用されています。
◉ 川崎市立高津高等学校(たかつこう)
✔ 指定校推薦枠の対象大学一覧の公式公開はありませんが、
一般進学実績として 専修大学・中央大学・津田塾大学・東京理科大学・法政大学・明治学院大学・立教大学・日本大学・東洋大学・獨協大学 など多数私立大合格実績があることが進学データで確認できます(※ただし指定校か一般か明記はなし)。
◉ 英理女子学院高等学校(私立)
✔ 指定校推薦の進学目安・例として
青山学院大学、日本大学、駒澤大学、専修大学、他多数
※年度によって対象大学は更新されるので、最新の「指定校推薦一覧(年度版PDF)」は進路指導室に確認してください。
まとめ
志望校選びで指定校推薦枠を考慮すること自体は、間違いではありませんが
- 指定校推薦は入学後に勝ち取るもの
- 枠は毎年変動する
- 学校のレベルとの相性が最重要
という点を忘れてはいけません。
高校受験では、
「学力・校風・一般入試実績」を軸にし、
指定校推薦は“進路の保険”として考える。